添加物を、全部避けることってできるのかな?
結論から言うと、現在、すべての食品添加物を避けるのはかなり難しいです。
そこで、まず知っておきたいのが、食品添加物の「種類」と「役割」です。
「種類」と「役割」を知ることで、自分が「特に避けておきたい食品添加物」を考える土台になります。
この記事では、食品添加物にはどんな種類があり、それぞれ何のために使われているのかを整理していきます。
1. 食品添加物にはどんな種類がある?まずは役割を知る
食品添加物には、甘みをつけるものから、保存や食感に関わるものまであります。
1.1. 食品添加物の主な種類と役割
代表的な食品添加物を役割で分けると、次のようになります。
- 甘味料:甘みをつける
- 着色料・発色剤:色をつける、発色を整える
- 香料:香りをつける、整える
味や保存、食感に関わるものもあります。
- 調味料・酸味料:うま味や酸味を加える
- 保存料・酸化防止剤:変敗や酸化を抑える
- 乳化剤・増粘剤:状態や食感を整える
厚生労働省では、食品添加物について次のように説明しています。
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。(出典:厚生労働省「食品添加物」)
同じ「食品添加物」と呼ばれていても、個々の目的・用途はかなり違うことが分かります。
2. 甘味料|甘みをつける

甘味料は、一番身近な食品添加物かも知れません。
2.1. 甘味料は何のために使われる?
甘味料の基本的な役割は、甘みを加えることです。
種類によって甘さの強さや性質が違い、食品に合わせて使い分けられます。
砂糖などと組み合わせて使われる場合もあります。
2.2. 甘味料にはどんな種類がある?
代表例は次のとおりです。
- アスパルテーム:2種類のアミノ酸をもとにした甘味料
- アセスルファムK:強い甘みを持つ甘味料
- ステビア抽出物:ステビアという植物から得られる甘味料
2.3. 原材料表示の例
甘味料は、用途名と物質名を組み合わせて表示します。
たとえば、次のような形です。
- 甘味料(ステビア)
- 甘味料(アセスルファムK)
- 甘味料(アスパルテーム)
「甘味料」のあとを見ると、どの甘味料が使われているのか確認できます。
3. 着色料・発色剤|色をつける・見た目を整える
着色料は色を加え、発色剤は食品中の成分に働きかけます。
3.1. 着色料と発色剤は何が違う?
着色料は、食品に色をつけたり、色調を整えたりするものです。
つまり、食品に「色を加える・整える」役割があります。
一方、発色剤は食品中の成分に働きかけます。
色そのものを加えるのではなく、「発色を整える」のが役割です。
3.2. 着色料・発色剤にはどんな種類がある?
着色料には、次のようなものがあります。
- 食用赤色102号
- クチナシ色素
- カラメル色素
発色剤の代表例はこちらです。
- 亜硝酸ナトリウム
- 硝酸カリウム
3.3. 原材料表示の例
着色料や発色剤は、用途名と物質名を組み合わせて表示されます。例として、
- 着色料(カラメル)
- 発色剤(亜硝酸Na)
甘味料と同じく「着色料」「発色剤」のあとを見ると、どの物質が使われているのか確認できます。(出典:厚生労働省「食品添加物の表示について」)
4. 香料|香りをつける・整える
香料は、食品に香りをつけたり、香りを補ったりするために使われます。
4.1. 香料は何のために使われる?
食品のおいしさには、味だけでなく香りも関係します。
香料は、特徴となる香りを加えたり、加工で弱くなった香りを補ったりします。
香りを強くするだけでなく、食品全体の風味を整えるためにも使われます。 (出典:厚生労働省「同種の機能の添加物を併用した場合における簡略名の例」)
4.2. 香料にはどんな種類がある?
香料として使われる成分には、たとえば次のものがあります。
- バニリン
- l-メントール
- 酢酸イソアミル
このほか、動植物を原料とする天然香料もあります。 (出典:厚生労働省「食品添加物」)
4.3. 原材料表示の例
香料は、個々の物質名ではなく「香料」と一括して表示できます。そのため、原材料表示では次のようになります。
- 香料
バニリンなどの具体的な成分名まで書かれない場合もあります。 (出典:厚生労働省「同種の機能の添加物を併用した場合における簡略名の例」)
5. 調味料・酸味料|味をつける・整える

ここでいう『調味料』『酸味料』は、食品添加物として使われるものを指します。一般的な調味料とは区別して見ていきます。
5.1. 調味料・酸味料は何のために使われる?
調味料は、食品にうま味などを加えて味を整えるものです。
一方、酸味料は酸味を加え、食品の味を整えます。 (出典:厚生労働省「食品添加物を考える」)
5.2. 調味料・酸味料にはどんな種類がある?
調味料の代表例はこちらです。
- L-グルタミン酸ナトリウム
- 5'-イノシン酸二ナトリウム
酸味料には、次のようなものがあります。
- クエン酸
- 乳酸
- DL-リンゴ酸
クエン酸など、普段から耳にする成分も食品添加物として使われます。 (出典:厚生労働省「同種の機能の添加物を併用した場合における簡略名の例」)
5.3. 原材料表示の例
調味料は、たとえば次のように表示されます。
- 調味料(アミノ酸等)
酸味料は「酸味料」と一括表示できます。
- 酸味料
個別の成分名が書かれない場合もあります。 (出典:消費者庁「簡略名又は類別名一覧表」)
6. 保存料・酸化防止剤|食品を長持ちさせる
保存料と酸化防止剤は、どちらも食品を保つために使われます。2つの違いを見ていきましょう。
6.1. 保存料と酸化防止剤は役割が少し違う
保存料は、カビや細菌などの微生物による変敗を抑えます。
食品の保存性を高めるために使われる添加物です。
酸化防止剤は、食品の酸化を抑えます。
油脂などの風味や品質が、酸化によって変わるのを防ぎます。
6.2. 保存料・酸化防止剤にはどんな種類がある?
保存料の代表例はこちらです。
- ソルビン酸
- 安息香酸
酸化防止剤には、次のようなものがあります。
- L-アスコルビン酸
- トコフェロール
6.3. 原材料表示の例
食品添加物の表示について、消費者庁は次のように説明しています。
原則、当該添加物の物質名で表示されます。
保存料や酸化防止剤は、用途名も併記します。
- 保存料(ソルビン酸K)
- 酸化防止剤(ビタミンC)
7. 乳化剤・増粘剤|混ざりやすくする・食感を整える
乳化剤や増粘剤は、食品の状態や食感を整えるために使われます。
7.1. 乳化剤・増粘剤は何のために使われる?
乳化剤は、水と油のように混ざりにくいものを均一な状態にします。
増粘剤は、とろみや粘りを加えるものです。
味や香りではなく、食品の状態や食感に関わります。 (出典:厚生労働省「食品添加物を考える」)
7.2. 乳化剤・増粘剤にはどんな種類がある?
乳化剤の代表例はこちらです。
- グリセリン脂肪酸エステル
- ショ糖脂肪酸エステル
増粘剤には、次のようなものがあります。
- キサンタンガム
- グァーガム
- ペクチン
7.3. 原材料表示の例
乳化剤は、個々の物質名ではなく一括名で表示できます。
- 乳化剤
増粘を目的に使う場合は、次のような表示があります。
- 増粘剤(キサンタンガム)
消費者庁の現在の表示資料でも、この形の表示例が示されています。 (例:消費者庁「加工食品の食品アレルギー表示ガイドブック」)
8. まとめ|食品添加物は種類と役割を知ろう

食品添加物には、甘みをつけるもの、色や香りを整えるもの、食品の品質を保つものなどがあります。
今回紹介した主な種類は、次のとおりです。
- 甘味料・調味料・酸味料:味に関わる
- 着色料・発色剤・香料:色や香りに関わる
- 保存料・酸化防止剤:食品の品質を保つ
さらに、食品の状態や食感に関わるものもあります。
- 乳化剤:混ざりにくいものを均一にする
- 増粘剤:とろみや粘りをつける
食品添加物にどんな種類があり、それぞれ何のために使われているのかを知っておくことが、自分が『特に避けておきたい食品添加物』を考えるための土台になります。