市販の洗濯洗剤には、香料・蛍光増白剤・合成界面活性剤など、肌や衣類に思わぬ負担をかける成分が含まれていることがあります。とくに敏感肌の方やデリケートな素材の衣類にとっては、こうした成分が肌トラブルや風合いの劣化、縮みやゴワつき(いわゆるフェルト化)の原因になることも。
過去記事「買ってはいけない洗濯洗剤ランキング」では、避けたい成分や洗剤選びの注意点を紹介しました。今回はその続編として、素材別(綿・麻・ウール・ポリエステル・ナイロン)に安全性を重視したおすすめ洗濯洗剤を厳選し、「洗濯洗剤 安全 ランキング」として紹介します。
本記事では、以下のポイントに着目して洗剤を評価・選定しています:
- 衣類素材との相性(洗浄力・pH・残留リスク)
- 肌トラブルを起こしにくい処方(無添加・無香料)
- 洗濯後の風合い保持(縮み・ゴワつきの防止)
- 環境や安全性にも配慮した成分構成
1. 綿(コットン)向け|敏感肌・普段着にやさしい洗剤3選

綿(コットン)は吸水性が高く丈夫な素材ですが、皮脂汚れや汗の残留により黄ばみ等が発生しやすいのが特徴です。しっかりと汚れを落とせる洗浄力と、肌に優しい成分構成のバランスを重視しました。
また、酵素系漂白剤(酸素系)もランキングに含めています。これは、合成香料・蛍光剤・合成界面活性剤などを含まず、使用後は水と酸素に分解されるため、残留リスクが低く比較的やさしい漂白剤として使えるためです。
【1位】ミヨシ 無添加液体せっけん
純石けん100%。泡切れが良く残留リスクが低い。毎日の洗濯に安心して使えるやさしい処方。
▶無香料・無添加で安心な洗剤をチェック
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合成界面活性剤・香料・着色料・防腐剤すべて不使用。衣類にも肌にも残りにくく、敏感肌や赤ちゃんの衣類にも安心して使えるやさしい洗剤です。 楽天で詳細を見る |
【2位】シャボン玉スノール
合成界面活性剤不使用。石けん成分のみで洗浄力と肌への安全性を両立。
▶石けん成分のみで安心な洗剤をチェックする
【3位】オキシクリーン(またはオキシウォッシュ)※酸素系漂白剤
黄ばみ・皮脂汚れ・ニオイ汚れに強力。無香料・界面活性剤不使用タイプを選べば、低刺激のまま清潔感をキープできる。
▶合成香料・蛍光増白剤不使用のオキシクリーンをチェックする
2. 麻(リネン)向け|風合いを守りゴワつかせない自然派洗剤3選

麻(リネン)は通気性や速乾性に優れますが、繊維が硬くなりやすく、香料や柔軟成分の残留でゴワつくことも。すすぎである程度落とせますが、根本的には“残りにくい洗剤”を選ぶのが安心です。柔軟剤無添加・中性または石けんベースが理想で、仕上げにクエン酸を加えると風合いもやわらかく整います。
【1位】ソネット ナチュラルウォッシュリキッド センシティブ (2L)
全素材対応ながら、麻との相性も良好。無香料・無着色で洗浄力も必要十分。
▶全素材対応の無香料・無着色洗剤をチェックする
【2位】エコベール ゼロ デリケートウォッシュ 無香料 (1,000ml)
麻特有のザラつきを抑え、さらっとした仕上がりに。植物性界面活性剤配合。
▶全素材対応&無添加の洗剤をチェックする
【3位】サラヤ アラウ. 液体せっけん
石けん成分ベースで泡切れも良く、繊維の風合いを損なわない。
▶植物由来の無添加洗剤をチェックする
3. ウール向け|縮ませない洗剤おすすめ3選

ウールは動物由来のたんぱく質繊維で、アルカリ性・熱・摩擦に非常に弱いデリケートな素材です。洗剤には中性タイプで酵素・漂白剤・蛍光増白剤を含まず、縮みやゴワつき(フェルト化)を防ぐ処方が求められます。
【1位】ソネット ウール・シルク用 1L
酵素・香料・保存料すべて無添加。中性で低刺激。ヨーロッパのオーガニック認証「Eco Garantie」取得。
▶中性で低刺激の無添加洗剤をチェックする
【2位】エコベール ゼロ デリケートウォッシュ (1L)
無香料・無着色・植物由来成分100%。ウール以外にシルクにも対応。
▶全素材OKの無添加洗剤をチェックする
【3位】アラウ. おしゃれ着用
ラベンダー&スペアミント精油の自然な香り。石けんベースで敏感肌にもやさしい。
▶アロマの香りの無添加処方洗剤をチェックする
4. ポリエステル向け|残留しにくい低刺激洗剤3選

ポリエステルは吸水性が低く、皮脂や香料が繊維に残りやすいため、肌刺激の原因になることがあります。速乾性や軽さ、耐久性に優れていることから、ジャージなどの運動着にもよく使われますが、皮脂汚れや臭いが蓄積しやすいという特性も。そのため本記事では、成分が残留しにくく、肌にやさしい低刺激処方の洗剤を厳選しました。香料・柔軟成分無添加、高いすすぎ性がポイントです。
ポリエステル100%の衣類はもちろん、綿との混紡素材にも基本的に使用可能です。なお、混紡の場合は綿の黄ばみ対策として酸素系漂白剤の併用がおすすめです。
【1位】シャボン玉スノール
洗浄力・抗菌力・無添加を兼ね備えたバランスの良さ。すすぎ1回でも残留しにくい。
▶せっけん成分で出来ている無添加洗剤をチェックする
【2位】ソネット ナチュラルウォッシュリキッド センシティブ (2L)
化学繊維にも天然繊維にも対応可能。洗濯槽への石けんカスも残りにくい。
▶全素材対応の植物性由来洗濯洗剤をチェックする
【3位】アラウ. 液体せっけん
柔軟剤不要の洗い上がり。ベビー服にも使える安全性。
▶アロマの香りの無添加洗濯洗剤をチェック
5. ナイロン向け|静電気・肌刺激を防ぐ洗剤3選

ナイロンは静電気を帯びやすく、香料・界面活性剤の吸着による肌刺激が起こりやすい素材です。皮膚刺激の少ない無香料・無添加処方に加え、薄手の衣類にも残留しにくい低粘度・高すすぎ性の洗剤を評価しました。
【1位】エコベール ゼロ デリケートウォッシュ (1L)
高いすすぎ性と植物由来成分でナイロンにやさしい。無香料&無着色で低刺激。
▶無香料&無着色で低刺激の洗濯洗剤をチェックする
【2位】ネオベビー 洗たく洗剤(パックスベビー)
赤ちゃん向け処方でナイロンにも優しい。液性が中性で、薄手ナイロンとの相性が良い。
▶中性で無添加処方の洗濯洗剤をチェックする
【3位】アラウ.ベビー 洗たく用せっけん(液体)
低粘度・植物性石けんベースで繊維に残りにくい。泡切れも良好。
▶ベビー用を大人にも。無添加処方の洗濯洗剤をチェックする
5.1. ナイロンとウール|共通点と違いは?

共通点:
- 静電気が起こりやすく、香料や柔軟成分の吸着で肌トラブルを起こしやすい
- デリケート素材で、やさしい洗剤選びが必要
違い:
特性 | ナイロン | ウール |
---|---|---|
原料 | 合成繊維(石油系) | 天然繊維(動物性) |
洗剤の適正 | 中性〜弱アルカリ性もOK | 中性のみ(アルカリ厳禁) |
フェルト化のリスク | なし | あり(縮んで固くなる) |
耐久性 | 強く伸縮性あり | 摩擦や熱に弱い |
ナイロンは合成繊維で耐久性があり、洗剤選びの幅も比較的広い一方、ウールは自然素材ゆえに洗剤選びにも注意が必要です。
6.香害・化学物質過敏症で悩んでる方向け|無香料・無添加の低刺激洗剤3選

最近では「香り付き洗剤・柔軟剤を使っている人の近くにいるとツラい」といった声が増えています。
そこでここでは、香りオフで、化学物質過敏症の方も安心して使える“無香料・無添加・低刺激”の洗剤を3つ厳選してご紹介します。
【1位】シャボン玉スノール(綿(コットン)、ポリエステルなど普段着用として。)
洗浄力・抗菌力・無添加を兼ね備えたバランスの良さ。昔ながらの“粉せっけん”が人にも環境にも安心です。
▶石けん成分のみ使用。安心の無添加洗剤をチェックする商品ページをチェックする
【2位】ミヨシ 無添加液体せっけん(綿(コットン)、ポリエステルなど普段着用として。)
純石けん100%。泡切れが良く残留リスクが低い。毎日の洗濯に安心して使えるやさしい処方。
▶無香料・無添加で安心な洗剤をチェック
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合成界面活性剤・香料・着色料・防腐剤すべて不使用。衣類にも肌にも残りにくく、敏感肌や赤ちゃんの衣類にも安心して使えるやさしい洗剤です。 楽天で詳細を見る |
【3位】エコベール ゼロ デリケートウォッシュ (1L)(ウール、シルクなどのおしゃれ着にも対応。)
無香料・無着色・植物由来成分100%で低刺激。高いすすぎ性と植物由来成分でナイロンにもやさしい。
▶無香料&無着色で低刺激の洗濯洗剤をチェックする
7. Q&A|洗剤選び・使い方のよくある疑問
Q1. 素材問わず使える万能洗剤はある?
基本的に、すべての素材に完全に適した“万能洗剤”はありません。繊維ごとに必要な洗浄力やpH、安全性が異なるため、素材に合った洗剤を使い分けるほうが生地を痛めにくく、安全です。
※特にシルクやウールなどの繊細な素材には、専用洗剤を使いましょう。
ただし、「多少の風合い変化や劣化を許容できる」「日常着中心」という前提であれば、以下の製品は比較的万能に使えます:
・ソネット ナチュラルウォッシュリキッド センシティブ (2L)
・エコベール ゼロ デリケートウォッシュ (1L)
Q2. 柔軟剤は素材に応じて使い分けるべき?
ウールや麻は柔軟剤なしでも自然な風合いを保ちやすく、化学繊維(ポリエステル・ナイロン)は静電気防止目的で無香料タイプの柔軟剤を併用するのが理想です。
Q3. 香りが強すぎる洗剤を選んでしまった場合の対処法は?
使用量を減らす/すすぎ回数を増やすなどで、香りの残留を軽減できます。
8. 買ってはいけない洗剤を使い切るコツ
市販の合成洗剤を「使ってはいけない」と分かっていても、すでに購入済みだった場合、すぐに処分するのはもったいなく感じる方も多いはず。実は、使い方を工夫すれば、肌や衣類へのリスクを最小限に抑えつつ使い切ることも可能です。
- 使用量を通常の1/2~1/3に抑える
- すすぎを2~3回に設定して残留を防ぐ
- デリケート素材には使用せず、掃除用や雑巾洗いに転用する
9. まとめ|普段使い(デイリー)と特別ケア(おしゃれ着)、目的別おすすめ洗濯洗剤3選
用途別におすすめ洗剤を一目で比較できるよう、以下にまとめました。迷ったときはこの3選から選んでみてください。
用途 | 対象素材 | おすすめ洗剤3選 |
---|---|---|
普段着(デイリー) | 綿(コットン)、ポリエステル、ナイロン | ミヨシ 無添加液体せっけん/シャボン玉スノール/エコベール ゼロ |
特別ケア(おしゃれ着) | ウール、シルク、ナイロン(薄手・ベビー服) | ソネット ウール・シルク用/エコベール デリケートウォッシュ/アラウ. おしゃれ着用 |
本記事では、綿(コットン)・麻(リネン)・ウール・ポリエステル・ナイロンといった素材ごとに、洗剤の洗浄力・成分・風合いの仕上がり・肌への影響をふまえた、おすすめの洗濯洗剤を厳選して紹介しました。
肌へのやさしさは、そのまま衣類へのやさしさにもつながります。素材の特性や使う人の肌質に合わせて洗剤を選ぶことで、毎日の洗濯がもっと安心で快適なものになります。
迷ったときは「どんな服に使うか」を基準に、あなたにとって“本当にちょうどいい1本”を選んでみてください。