スーパーで何気なく手に取るバナナ。そのシールに小さく印刷された「13桁のバーコード」、気になったことはありませんか?
「この数字は一体何を意味しているの?」と疑問に思った方も多いはずです。
この記事では、その13桁のバーコードの正体や、バナナの栽培方法を見分ける「PLUコード」との違い、安全なバナナの選び方について、わかりやすく図表を交えて解説していきます。
バナナの13桁バーコード(JANコード)とは?
実はこのコード、ただの数字の羅列ではなく、商品管理や流通のための大切な役割を持っています。
この記事では、その「バナナの13桁バーコード」の正体や、よく混同されがちなPLUコードとの違い、さらに安心・安全なバナナを選ぶためのポイントまで、わかりやすく解説します。

JANコードの構成
日本で市販されているバナナの多くに貼られている13桁のバーコード。
これは、「JANコード(Japanese Article Number)」と呼ばれる、日本独自のバーコードシステムに基づいています。
JANコードは、商品を世界中で識別するための規格であり、以下のような構成になっています。
桁数 | 内容 | 説明 |
---|---|---|
最初の2〜3桁 | 国コード | 例:「45」「49」は日本 |
次の4〜5桁 | メーカーコード | 製造元や流通企業を特定 |
次の5桁 | 商品コード | そのメーカーが管理する個別の商品番号 |
最後の1桁 | チェックデジット | 入力ミスを防ぐための検証用数字 |
例えば、あるバナナのJANコードが「4901234567894」だった場合、
- 49 → 日本の商品
- 01234 → 企業コード
- 56789 → 商品個別番号
- 4 → チェックデジット という構成になっています。
チェックデジットとは?
チェックデジットとは、JANコードなどの商品識別コードにおいて、データ入力や読み取り時の誤りを検出するために設けられた検証用の数字です。
JANコードでは、最後の1桁がチェックデジットにあたり、その他の桁を使った特定の計算式により求められます。
これにより、スキャナや手入力の際のエラーを未然に防ぐことができます。
(参照:一般社団法人流通システム開発センター「JANコードの構成とチェックデジット」)
購入する私たちが普段意識する必要はほとんどありませんが、ネット通販などでコードの正確性を確認したいときには、チェックデジットの存在が役立つことも。
JANコードでわかること
JANコードは、商品を識別するためのものであり、バナナが有機栽培かどうか、農薬が使用されているかといった情報は含まれていません。
ポイント
- JANコードは、商品の管理やレジでの精算をスムーズにするためのもの。
- 栽培方法や安全性を知るためには、別の情報をチェックする必要があります。
栽培方法を見分けるPLUコードとは?
バナナのシールに記されたもうひとつの重要な番号、それが「PLUコード」です。
JANコードとは異なり、PLUコードはバナナがどのように栽培されたかを見分ける手がかりになります。
ここでは、PLUコードの基本知識と、その見方についてわかりやすく紹介していきます。
PLUコードの概要
バナナの栽培方法を見分けるのに役立つのが、PLUコード(Price Look-Up Code)です。
主にアメリカを中心としたスーパーマーケットで使われていますが、日本でも輸入バナナなどに貼られている場合があります。
PLUコードには、以下のようなルールがあります。
桁数 | 始まりの数字 | 意味 |
---|---|---|
4桁 | 例:4011 | 通常栽培(従来型農法) |
5桁(9で始まる) | 例:94011 | 有機栽培(オーガニック) |
5桁(8で始まる) | 例:84011 | 遺伝子組み換え(GMO)※現在はほとんど見かけない |
つまり、バナナのシールに「94011」と書かれていれば、それはオーガニックバナナだということがわかります!
PLUコードの見方
PLUコードを見れば、そのバナナがどのように栽培されたかをある程度判断できます。
覚えておきたいポイント
- 「9」で始まる5桁=オーガニック
- 「4桁だけ」=通常栽培
- 「8」で始まる5桁=GMO(ほぼ見かけない)
ただし、注意点もあります。
- PLUコードの表示は任意であり、貼られていない場合もあります。
- 国によって表記方法が異なることもあります。
そのため、PLUコードはあくまで一つの参考情報と捉えましょう。

安全なバナナの選び方
バナナを買うとき、できるだけ農薬使用が少なく、安心して食べられるものを選びたいですよね。
ここでは、安全なバナナを選ぶためのポイントを紹介します。
1. PLUコードをチェック
- シールに「94011」など9で始まる5桁のPLUコードがあれば、有機栽培のバナナです。
- オーガニック志向の方は、この数字を目安に選びましょう。
2. 有機JASマークを探す
日本国内で販売される有機農産物には、有機JASマークの表示が義務づけられています。
有機JASマークとは?
農林水産省の基準を満たした有機食品に与えられる認証マークです。
このマークが付いているバナナなら、農薬や化学肥料の使用が厳しく制限されているため、より安心して食べられます。
3. JANコードだけでは判断しない
繰り返しになりますが、JANコード(13桁バーコード)はあくまで商品識別用であり、栽培方法はわかりません。
シールに記載されているPLUコードや有機JASマークなどを必ず確認しましょう。
4. 産地情報も参考にする
- エクアドル産やフィリピン産のバナナが多いですが、最近では国産バナナも登場しています。
- 産地によって栽培管理が異なるため、パッケージに記載された原産国表示にも注目しましょう。
5. 信頼できるブランドを選ぶ
ドール(Dole)やデルモンテ(Del Monte)といった大手ブランドのバナナは、国際的な基準に沿った品質管理や日本の流通基準を満たす信頼性があり、多くの消費者に選ばれています。
特に以下の点で安心感があります:
- 世界的な農業基準に基づいた栽培・輸出体制
- 流通ルートが明確で、食品安全管理もしっかりしている
- トレーサビリティ(生産地や管理情報の追跡)が可能
ただし注意点として、「大手ブランドだからすべてがオーガニック」というわけではありません。
例えば、有機栽培や減農薬を希望する場合は、PLUコード(94011など)や有機JASマークの有無を確認することが大切です。
また、ブランドのラベルにある「完熟」「甘熟」「プレミアム」などの表現は、味の特徴や熟度を表すものであって、栽培方法や安全性を保証するものではありません。
信頼できるブランドを選びつつ、商品ラベルの情報をしっかり見極める意識を持つことが、賢い選び方につながります。

まとめ
この記事のポイントをおさらいしましょう!
- バナナに貼られている13桁のバーコードは「JANコード」であり、商品識別用
- 栽培方法や農薬の使用状況は、JANコードからはわからない
- 栽培方法を見分けるには、「PLUコード」や「有機JASマーク」などを確認する
- PLUコード「94011」のバナナはオーガニックなので特に安心
- シールやマーク情報を活用して、より安全なバナナを選びましょう!
これからは、バナナのシールを少しだけ注意深く見るだけで、より安心でおいしい選択ができるようになりますね!