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糖質制限って頭おかしい?そうとは言い切れない5つの理由と3つの視点

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糖質制限って、頭おかしいの?


ネットやSNSで、こんな極端な意見を見かけることがあります。「白米は毒」「パンは絶対に食べない」といった過激な主張も少なくありません。

確かに、やり方によっては健康を損ねるリスクもある糖質制限ですが、一方で体重管理や健康改善に成功している人も多数存在します。

本記事では、糖質制限を客観的に評価するための3つの視点と、実際に取り入れる価値がある5つの理由を解説していきます。

正しい方法なら健康的に「どんどん痩せる」ことも可能ですが、その前に押さえておくべき基本から見ていきましょう。

1. 私たちは毎日どれだけ糖質を摂っているのか?

まず確認すべきなのは、私たちが日々どれほどの糖質を無意識に摂っているかということです。

1.1 日本人の平均糖質摂取量は300g近く

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、炭水化物(糖質+食物繊維)の目標量は総エネルギーの50〜65%とされています。
一般的な成人では、糖質だけで1日あたり250〜300g程度を摂っているのが現状です。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

白米1杯(150g)で約55gの糖質。これを1日3回食べれば、それだけで165g。さらにパン、麺、甘い飲み物や間食を含めると、無自覚のうちに糖質過多に陥っている可能性があります。

1.2 隠れ糖質に要注意

【日常食品の糖質量(目安)】

食品糖質量
白米茶碗1杯(150g)約55g
食パン6枚切り1枚約27g
加糖ヨーグルト100g約12g
野菜ジュース200ml約18g
甘い缶コーヒー1本約15g

糖質は主食以外にも含まれており、思いのほか摂取量が多くなりがちです。

2. 糖質は悪ではない。人間にとって糖質が必要な理由

糖質制限を正しく行うには、「糖質は完全に悪」と思い込まないことが大切です。実際、糖質は人間の体にとって不可欠な栄養素のひとつです。

2.1 ブドウ糖は脳だけでなく全身で使われている

脳の主なエネルギー源はブドウ糖で、通常時には1日に約120gを必要とします。
しかし糖を必要とするのは脳だけではありません

  • 赤血球:ミトコンドリアを持たず、ブドウ糖のみがエネルギー源
  • 筋肉:特に短時間・高強度運動では糖質を主に利用
  • 腎臓、神経、免疫系:多くの組織でブドウ糖が重要な燃料

2.2 極端な糖質制限はパフォーマンスを下げるリスクも

糖質を急激に減らすと、「ケトフルー」と呼ばれる症状が出ることがあります。

「ケトフルー(Keto Flu)」とは、ケトジェニックダイエット(糖質制限や低炭水化物・高脂質食)を始めた直後に起こる一時的な体調不良のことを指します。「フルー(flu)」=インフルエンザのような症状、という意味で名付けられていますが、実際にウイルス感染ではありません。

主な症状:

・倦怠感、だるさ
・頭痛
・めまい
・集中力の低下(ブレインフォグ)
・筋肉痛、こむら返り
・吐き気、便秘
・イライラ、気分の落ち込み

なぜ起こるのか?

ケトジェニック食を始めると、体はエネルギー源を「糖(グルコース)」から「脂肪・ケトン体」へと切り替えます。
この「代謝の切り替え期(およそ1〜2週間)」には、以下のような変化が体内で同時に起きるため、不調を感じやすくなります。

  • 糖質摂取の減少により、血糖値とインスリンの低下
  • 体内の水分と電解質(ナトリウム・カリウム・マグネシウムなど)の排出
  • エネルギー生成の仕組みが変化し、体が慣れていない

こうした変化に体が順応するまでの期間、一時的にエネルギー不足を感じたり、集中力や気分が不安定になることがあります。
特に、ビジネスパーソンや学生など、日常的に高いパフォーマンスを求められる人にとっては注意が必要です。

乗り越えるとポジティブな変化も

ただし、多くの場合、これらの症状は数日から1週間程度でおさまります。
体が脂質代謝に慣れてくると、

  • 空腹感が減る
  • 頭が冴える
  • 集中力が安定する
    といったケトン体由来のポジティブな変化を感じられることもあります。

3. なぜ「糖質制限=頭おかしい」と言われるのか?

世間で「糖質制限=頭おかしい」と揶揄される背景には、過激で誤った実践方法や発信が影響しているのではと考えられます。

3.1 糖質ゼロを徹底しすぎる

  • 家族の食事に白米を出すことを否定
  • 外食を断固拒否
  • 主食を「毒」と表現する

こうした行動は、周囲の理解を得られず、糖質制限に対する偏見を強めてしまいます。

3.2 栄養バランスが崩れ、健康を損ねる人も0ではない

糖質制限を実践する中で、「とにかく糖質を減らせばいい」と考えてしまい、肉・脂・チーズなどの高脂質食品ばかりを摂取してしまうケースもあります。
その結果、食物繊維やビタミン・ミネラルが不足し、以下のような体調不良を引き起こす可能性があります。

  • 便秘(食物繊維不足)
  • 肌荒れ(ビタミンB群・亜鉛不足)
  • 疲れやすさ・だるさ(鉄・マグネシウム不足)
  • イライラ・不安感(セロトニンの材料不足、血糖の不安定化)

また、野菜や海藻類を避けてしまうことで、カリウムやマグネシウムといった電解質が不足し、こむら返りや集中力低下につながることもあります。

糖質を制限するなら、そのぶんたんぱく質・良質な脂質・野菜・海藻・ナッツなどで栄養を補うことが重要です。
つまり、「糖質を抜くこと」ではなく「全体の食事バランスを見直すこと」が糖質制限を成功させる鍵だと言えます。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

4. 健康・美容へのポジティブな効果3つ

糖質制限を正しく行うことで、血糖値の安定や脂肪の燃焼、肌の老化予防など、美容と健康の両面でうれしい変化が期待できます。

4.1 血糖値が安定し、疲れにくくなる

糖質の過剰摂取は、食後の血糖値の急上昇と急降下を招きます。これにより眠気やだるさ、イライラなどの不調が起こりやすくなります。糖質を抑えることで、こうした血糖値の乱高下を防ぐことができます。

たとえば有名な「野菜から食べたほうが良い」という食べ方も、血糖値の急上昇を抑えることを目的とした方法です。食物繊維が糖の吸収をゆるやかにするため、実践しやすい血糖値対策として広く推奨されています。

4.2 脂肪燃焼スイッチが入りやすい体に

糖質を控えると、体は脂肪をケトン体に変換してエネルギーとして使い始めます。これが「脂肪燃焼モード」への切り替えであり、体脂肪の減少に役立ちます。

ただし、この仕組みをうまく働かせるには、糖質だけでなく、たんぱく質や脂質、ビタミン・ミネラルもバランスよく摂ることが大切です
糖質を減らすぶん、肉・魚・卵・豆製品・野菜などをしっかり食べて、体に必要な栄養をしっかり補いましょう。

4.3 肌の老化を防ぐ「抗糖化」効果も

血糖値が高い状態が続くと、体内で余分な糖がたんぱく質と結びつき、「糖化」という反応が起こります。
このときにできるのが、AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質で、肌のコラーゲン繊維を硬くし、しわ・たるみ・くすみなどの老化の原因となることがわかっています。

糖質を過剰に摂ると血糖値の上昇が激しくなり、AGEsの生成が進みやすくなります。
逆に、糖質を控えることで血糖値の急上昇が抑えられ、糖化の進行を防ぐことができます。これが、糖質制限による「抗糖化」=肌の老化予防につながるメカニズムです。

5. 「糖質制限って頭おかしい?」と言うにはもったいない、5つの理由

糖質制限には、否定するだけではもったいない5つの理由があります。

5.1 初期効果が出やすい

最初の2週間で水分や糖分の代謝が変化し、体重が落ちやすくなるためモチベーションが維持でき継続しやすくなります。

5.2 集中力UPと精神的な安定につながる

血糖値が安定することで、午後の眠気や集中力の低下が減り、仕事や勉強に集中しやすくなる人も多いです。
さらに、血糖値の急変動によって起こるイライラや気分の落ち込み、不安感の増幅なども抑えられやすく、精神的にも安定しやすくなる傾向があります。

これは、血糖値の急上昇と急降下が、脳内の神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)のバランスにも影響を与えるためと考えられています。

5.3 糖尿病などの病気を予防

糖質の過剰摂取は、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病の大きなリスク要因とされています。
これらの疾患は、いずれも血糖値やインスリンの働きと深く関わっており、日々の食事内容が予防・発症に大きく影響します。

なかでも糖尿病は、一度発症すると完治が難しく、血糖コントロールを生涯にわたって続ける必要がある病気です。
そのため、発症前の段階で「血糖値を急上昇させにくい食生活」へと見直すことが、最も効果的な予防手段のひとつとされています。

糖質を適切にコントロールすることで、

  • 食後の血糖値スパイク(急上昇)を防ぎ
  • インスリンの過剰分泌を抑え
  • 内臓脂肪の蓄積や肥満を抑制し
  • インスリン抵抗性の改善にもつながる

といった作用が期待でき、結果的に2型糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病全体の予防にもつながるのです。

5.4 継続しやすい(外食やコンビニでも)

  • コンビニ:糖質オフ弁当、サラダチキン、玄米おにぎり
  • 外食:定食の主食を「少なめ」「玄米に変更」などの対応が可能

このように、以前は難しかった「糖質制限しながら」の外食やコンビニでの購入も、今では選択肢が豊富になっています。
とくにコンビニでは、低糖質パンや糖質オフスイーツ、たんぱく質がしっかり摂れるお惣菜なども増えており、忙しい人や自炊が苦手な人でも継続しやすい環境が整っています。

また、多くの飲食店で「ご飯を少なめに」「サラダを追加」「みそ汁だけ注文」など、柔軟なカスタマイズができるようになっており、糖質制限が特別なものではなく、ライフスタイルとして自然に取り入れやすくなっているのも大きな変化です。

糖質制限=ストイック、という時代は終わりつつあり、無理なく、外食も楽しみながら続けられる方法として広まっているのが現代の特徴です。

5.5 糖質は“やめる”より“選ぶ”が正解

糖質制限の本質は、糖質を完全に断つことではなく、「どの糖質を、どのタイミングで、どれだけ摂るか」を賢くコントロールすることにあります。
極端にゼロにしなくても、血糖値が急激に上がりにくい食材を選ぶだけでも、体への負担を大きく減らすことができます。

たとえば、主食を白米から玄米に変えるだけでも、血糖値の上昇が緩やかになり、食物繊維やビタミン・ミネラルもしっかり摂れるようになります
それだけで食後の眠気が軽くなったり、間食が減ったりする人も多く、「ゼロにしなくても体調が整う」という実感が得られるはずです。

つまり、大切なのは「やめること」ではなく、「置き換えること」。
日々の選択をほんの少し変えるだけでも、糖質との付き合い方は大きく変わります。

6. 白米をやめる必要はない

たとえば、日本人の食事に欠かせない白米。白米を完全に辞める必要はありませんが、玄米に置き換えるのはどうでしょうか?
玄米は白米よりもGI値が低く、血糖値の上昇が穏やかで、食物繊維も豊富。糖質制限の導入として非常におすすめの食材です。

もともと日本人の主食は、玄米や雑穀(ひえ・あわ・きび)などを中心とした「未精製の穀物」でした。これにより、自然と糖質量の調整ができ、食物繊維やミネラルなどの必要な栄養素も同時に摂取できていた背景があります。

しかし現代では精製された白米の比率が高まり、食物繊維やビタミン・ミネラルが不足しがちです。主食を白米から玄米に変えるだけで、こうした栄養の偏りや血糖コントロールの課題も大きく改善されます。

  • 白米と比べて食物繊維は約6倍
  • ビタミンB群やマグネシウムなどの代謝サポート成分も多い
  • 噛む回数が自然と増え、満腹感を得やすい

出典:文部科学省「食品成分データベース」より
・玄米(水稲めし・全粒):食物繊維 1.4g/100g
・精白米(水稲めし・精白):食物繊維 0.3g/100g
https://fooddb.mext.go.jp/

玄米について詳しく知りたい方は、下記記事もぜひ。

▶ 玄米を毎日食べる効果とは?ダイエット・腸活・美容にうれしい変化まとめ

6.1. パンは→全粒粉や低糖質タイプに

パンの場合も、すべてを我慢する必要はありません。
たとえば、精製された小麦粉の食パンではなく、全粒粉パンやブラン(ふすま)パン、低糖質パンに切り替えるだけで、糖の吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。

最近では、コンビニやスーパーでも糖質50%オフなどのパンが手軽に手に入るようになっており、選ぶだけで“質のいい糖質”に自然と切り替えることが可能です。

また、ジャムや砂糖入りのクリームなどのトッピングを控え、たんぱく質源となる卵・チーズ・ハムなどと組み合わせることで、血糖値の上昇をさらに抑え、満腹感も得られやすくなります。

7. やめる”ではなく“選ぶ”。無理なく糖質と付き合うコツ

糖質制限に対して「頭おかしい」かも?と感じていた人も、ここまで読んでその見方が少し変わったのではないでしょうか。

糖質は私たちにとって大切な栄養素です。
しかし、現代人は無意識のうちに過剰摂取しており、それが体調不良や生活習慣病の一因になっていることもあります。

「完全に避ける」のではなく、「質と量を整える」。
そのための一歩として、まずは白米を玄米に変えてみることから始めてみるのはいかがでしょうか。

▶ 玄米を毎日食べる効果とは?ダイエット・腸活・美容にうれしい変化まとめ

糖質との“ちょうどいい距離感”が、あなたの健康と美容を支えてくれるはずです。

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