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米粉を使ったらまずかった?“粉の特性と種類”を知れば、おいしく作れる!

2025年5月25日

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「米粉でパンを焼いたけれど、なんだか渋い…」
「モソモソしておいしくない…」


そんな経験をした方は意外と多いんです。でも、それはあなたのせいではなく、使った“粉の特性や種類”を知らなかったからかもしれません。

本記事では、「まずい」と感じてしまった原因を明らかにしながら、玄米粉と白米粉の違い、そしておいしく仕上げるための選び方・調理のコツをわかりやすく解説します。

1. 米粉とは?小麦粉との違いと特性を知ろう

最近、グルテンフリーや小麦アレルギー対策として注目されている「米粉」。でも、そもそも米粉とはどんな粉なのか、意外とよく知らない方も多いのではないでしょうか。

この章ではまず、「米粉とは何か?」という基本から、白米粉・玄米粉の違い、小麦粉との特性の違いについて、初心者にもわかりやすく解説していきます。

1.1 米粉の基本:原料・用途・グルテンフリーの特徴

米粉は、その名の通りお米を粉にしたもの。一般的には「白米」または「玄米」を粉砕して作られます。グルテンを含まず、小麦アレルギーの人でも使いやすいのが特徴です。

主な用途:

  • 天ぷらの衣(サクッと軽い食感)
  • ケーキや蒸しパンなどの焼き菓子
  • 離乳食や介護食(なめらかで消化しやすい)
  • とろみ付け(スープやあんかけに)

最近では、パン用や製菓用など、用途に応じた米粉製品も増えています。

1.2 小麦粉との違い(粘り・膨らみ・食感)

特性米粉小麦粉
グルテン含まない含む(膨らみ・弾力)
食感もっちり・なめらかサクサク・ふんわり
吸水性高い中程度

米粉は加熱すると粘度が出やすく、モチモチ食感になりやすいです。一方、小麦粉のような膨らみは出にくいため、パンや焼き菓子に使う際は工夫が必要です。

1.3 グルテンフリー食材としての安心感

農林水産省の資料でも、「米粉は基本的に小麦を原料としない」と明記されています(※1)。グルテンを含まないため、小麦アレルギーやグルテン過敏症の方でも取り入れやすいのがメリットです。

※1 出典:農林水産省「米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定について」
https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/syokuryo/250131/attach/pdf/250131-9.pdf

2. 米粉が「まずい」と感じた人へ

米粉は健康的でグルテンフリーなイメージがある一方で、「使ってみたけど、なんだかおいしくなかった…」という声も少なくありません。

実はこの“まずい”という印象、多くの場合は粉の特性や種類の違いを理解しないまま使ってしまったことが原因です。

2.1 「思ったよりおいしくない」と感じた理由は?

  • 風味が独特(とくに玄米粉を使った場合)
  • パサつく・硬い・モソモソする
  • 小麦粉の代わりとして使ったら全然違う食感になった

これらの失敗は、米粉の種類・吸水率・粘り・つなぎ不足など、いくつかの要因が重なって起きる“米粉あるある”です。

2.2 「まずい」原因の多くは“粉の選び方と調理法”

米粉には大きく分けて「白米粉」と「玄米粉」があり、それぞれに向いている料理と特徴があります。たとえば、白米粉はクセがなく菓子類に向いていますが、玄米粉は香ばしさが強く、逆にスイーツには不向きなことも。

また、小麦粉とは違い、グルテンが含まれていないことによる“つなぎ不足”も、食感の違いや仕上がりの悪さに直結します。

3. 白米粉と玄米粉の違いとは

3.1. 原料と精製工程の違い

項目白米粉玄米粉
原料精白米玄米(ぬか・胚芽つき)
製法精白米→粉砕玄米→粉砕

白米粉はクセがなく淡白な味わい。一方、玄米粉は栄養豊富ですが、香ばしさや渋みもあるのが特徴です。

3.2. 見た目・香り・味・栄養価の比較

特性白米粉玄米粉
白色ベージュ〜茶色系
香りほぼ無臭香ばしい・草っぽい
淡泊やや苦味・渋みあり
栄養少ないビタミン・食物繊維が豊富

3.3. 栄養価の比較

栄養素白米粉(上新粉)玄米粉
エネルギー362 kcal362 kcal
たんぱく質6.0 g7.4 g
脂質0.9 g2.7 g
炭水化物81.9 g75.2 g
食物繊維0.5 g3.0 g
ビタミンB10.07 mg0.41 mg
ビタミンB60.05 mg0.37 mg
ナイアシン1.3 mg5.1 mg
葉酸4 μg28 μg
マグネシウム9 mg110 mg
カリウム32 mg230 mg
0.5 mg2.1 mg

栄養価は、あきらかに玄米粉が高いのが分かりますね。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

3.4. 向いている料理と使い分けのコツ

  • 玄米粉:スコーンやクラッカー、グラノーラなど香ばしさを活かした料理に
  • 白米粉:ケーキや蒸しパン、シチューのとろみ付けなどクセを出したくない料理に

4. 「まずい」と感じるのは玄米粉のせい?

4.1. 玄米粉特有の風味・渋み・苦味の正体

玄米粉に含まれる「ぬか」や「胚芽」部分には、フィチン酸やタンニンなどの成分が含まれており、これが独特の渋みや苦味の原因になります。

4.2. 白米粉のクセの少なさとの比較

白米粉にはこうした成分が含まれないため、お子さんや敏感な人でも食べやすい風味が特徴です。

4.3. 小麦粉レシピ→米粉へ流用したときの“まずさ”の原因

  • 渋みが際立つ
  • 膨らまない
  • モソモソした食感になる

など、「まずい」と感じる要因が重なりやすくなります。

4.4. フィチン酸など抗栄養素への不安と実際のリスク

フィチン酸は、ミネラルの吸収を阻害する「抗栄養素」として知られていますが、通常の食事量では健康被害はほとんどないとされています。

4.5. 加熱や発酵で抗栄養素は軽減できる

玄米粉を使ったときに「渋み」「クセ」を感じる原因のひとつが、玄米に含まれる抗栄養素(特にフィチン酸)です。

一般社団法人日本パン技術研究所が運営する情報サイト「panpedia.jp」では、サワー種を使用し48時間発酵させた全粒粉パンでは、フィチン酸が約96.5%減少したと報告されています。このように、発酵工程を適切に取り入れることで、抗栄養素を大幅に軽減できる可能性があることが示唆されています。(出典:一般社団法人日本パン技術研究所「panpedia.jp」)。

また、イースト発酵でも1時間程度で80%以上減少するケースがあり、長時間発酵を行うとさらに効果が高まるとされています。

加熱によっても一定の分解は起こりますが、発酵ほどの効果は得られません。そのため、玄米粉を使ったパンやスコーンなどを作る場合には、発酵工程をしっかり取ることが、味や栄養の面でも大きなポイントになります。

5. 米粉を使った調理の注意点とコツ

米粉料理をおいしく仕上げるためには、粉の特性を理解し、レシピに応じた工夫をすることが重要です。ここでは、初心者でも失敗しにくいポイントや、よくある落とし穴への対処法をご紹介します。

5.1. パンなど膨らませる料理には「サイリウム」などのつなぎが必要

米粉には小麦のような「グルテン」が含まれていないため、パンやピザのように生地を膨らませる料理には、つなぎの材料が不可欠です。以下のような材料が、膨らみと弾力を補う役割を果たします。

  • サイリウムハスク(オオバコ由来の食物繊維):水分を吸ってゲル状になるため、成形性や保湿性が向上
  • タピオカスターチ:もっちり感と弾力をプラス
  • じゃがいもデンプン:生地の粘性を高め、まとめやすくする

特にサイリウムはグルテンの代わりとしてよく使われ、初心者にも扱いやすい補助材料です。

5.2. 成形性を高めたい場合は、でんぷんや油分の補助を活用

米粉だけでは、粘りが少なくまとまりにくいことがあります。そのため、でんぷん類や油分をうまく使うことで、扱いやすい生地に仕上げられます。

  • 米油やココナッツオイルを加えると、パサつきを抑えてしっとりした食感に
  • でんぷんを加えると生地がまとまりやすく、スコーンやクッキーにも最適

「まとまらない=水を足す」は失敗の元。粘性は“補助素材”で補うのがコツです。

5.3. 天ぷらやスープなどはサイリウムなしでもOK

米粉は粒子が細かく、水にもよく溶けるため、天ぷらの衣やスープのとろみ付けなどには、そのまま使えるケースが多く、サイリウムなどの補助材料を使わずに調理できることもあります。

たとえば:

  • 天ぷらの衣:サクサク軽く仕上がり、小麦粉よりも油の吸収が少なめ
  • スープのとろみ:少量加えるだけで自然なとろみが出る

このように、米粉だけで完結できる場面も少なくありません
ただし、ここで注意したいのが「米粉の種類」です。

実は、米粉には「料理用」と「製菓用」があり、それぞれ粒子の大きさや吸水率が異なります。
間違ったタイプを使ってしまうと、うまく仕上がらなかったり、思わぬ失敗につながることもあるのです。

以下は、料理用と製菓用の違いをまとめた比較表です:

種類特徴主な用途
料理用米粉粒子がやや粗め/吸水率が低い唐揚げ・天ぷら・とろみ付けなど
製菓用米粉粒子が非常に細かい/吸水率が高いケーキ・パン・クッキーなど

たとえば、唐揚げや天ぷらに製菓用米粉を使ってしまうと、衣が吸水しすぎてベタついたり、加熱時に爆発のリスクが生じることもあります。

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5.4. 初心者向けのおすすめレシピ(パン・クッキー・蒸しパン)

  • 白米粉のふんわり蒸しパン
     牛乳、卵、砂糖、ベーキングパウダーで手軽に。クセがないので失敗しにくい
  • 玄米粉のザクザククッキー
     ナッツやチョコチップを混ぜて香ばしさを活かす。サクサク系おやつにおすすめ
  • サイリウム入りの米粉パン
     白米粉+サイリウム+イーストで、ふんわりとした食感に。米粉パンの入門にぴったり

米粉は「揚げ物・蒸し物・焼き菓子」など幅広く使えるので、まずは簡単なレシピから試してみるのが成功の近道です。

5.5. 補助材料(サイリウム・タピオカ粉など)の選び方と注意点

  • 植物由来でグルテンフリーの製品を選ぶ
  • 小麦不使用」と「グルテンフリー」は似て非なるものなので、表記を必ず確認
  • 加工品やミックス粉は、製造工場のコンタミ(混入)リスクにも注意

補助材料選びは「おいしさ」だけでなく「安全性」にも関わります。とくにアレルギーがある方は、ラベルの確認を習慣づけましょう。

6. 米粉の種類と選び方

米粉料理の成功のカギは、「どの米粉を、どんな料理に使うか」を見極めることです。

6.1. 用途に合わせた玄米粉・白米粉の使い分け

料理の種類おすすめ米粉特徴・理由
パンケーキ・蒸しパン白米粉クセがなく、ふんわり・しっとり仕上がる
クッキー・スコーン玄米粉香ばしく、ザクザクした食感が出やすい
天ぷら・とろみ付け白米粉白く仕上がり、クセが出にくい

最初は白米粉から始め、慣れてきたら玄米粉で“香ばしさ”をプラスすると、幅広いレシピに対応できます。

6.2. 市販の米粉製品を選ぶときのチェックポイント

  • 原料がうるち米もち米か(うるち米=パンやケーキ向け、もち米=団子や餅系)
  • 「製菓用」「パン用」など、用途が明記された商品を選ぶと失敗が減る
  • 「グルテンフリー」「小麦不使用」表示を確認し、アレルゲン混入を避ける

特に「パン用米粉」は粒度や吸水率が調整されているので、パン作り初心者にはおすすめです。

6.3. 味・栄養・扱いやすさのバランスで選ぶコツ

  • 扱いやすさ重視なら白米粉:クセがなく、初心者向け
  • 栄養重視なら玄米粉:ビタミン・ミネラルが豊富。食感に個性も
  • 味の深みや香ばしさが欲しいときはブレンドも可:白米粉+玄米粉など

製菓用や料理用として売られているものは、用途に応じた配合や加工がされているため、最初は「専用品」から使うと安心です。

7. “米粉はまずい”と感じた人こそ試してほしい、種類と使い方の見直し

7.1. 玄米粉と白米粉、それぞれの個性を知って向き合うことが大切

「米粉はまずい」と思った経験があっても、それは米粉そのもののせいではなく、選び方や使い方の問題だった可能性が高いです。粉の特性を理解すれば、ぐっとおいしくなります。

7.2. 小麦が使えない人でも、米粉を正しく選び、工夫して使えばおいしさは十分広がる

グルテンフリーでも食事は楽しめます。米粉は、その可能性を広げてくれる頼もしい選択肢。特にアレルギーや小麦制限がある方にとって、「安心して使える」おいしい材料になり得ます。

7.3. 米粉スコーンはまずい?その理由と美味しく作るコツを徹底解説

当サイトでは「米粉」に関連する情報を、別記事にて詳しく解説しています。
生地のまとめ方や焼き時間、補助材料の選び方まで、実例を交えて紹介中。ぜひ合わせてチェックしてみてください。

米粉スコーンはまずい?その理由と美味しく作るコツを徹底解説

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