外食をする際、「この料理にどんな添加物が使われているのだろう?」と不安に感じたことはありませんか?
特に子どもや高齢者の健康を気遣うご家庭では、日々の食事選びが重要です。
そんな中で注目されているのが「大戸屋」です。定食チェーンとして親しまれている大戸屋は、「できる限り添加物を使わない」という方針を掲げ、素材本来の味わいを大切にした調理を行っています。
本記事では、大戸屋がどのように添加物の使用を制限しているのか、その具体的な取り組みや注意点までを図表や参考リンクを交えて分かりやすく解説します。
1. 大戸屋の添加物に対する基本方針
大戸屋では、ドリンクメニューを除いた全メニューにおいて、可能な限り添加物の使用を避ける方針を採用しています。具体的には、以下の4つのカテゴリに分類される合計220品目以上の添加物を不使用としています。
- 保存料:19品目
- 着色料:14品目
- 調味料(アミノ酸等):31品目
- 香料(指定添加物):156品目
これらは大戸屋が独自に定めた基準に基づき、日常的に使用を排除しています。
添加物については、こちらの記事もどうぞ。
2. 不使用の添加物一覧(表形式)
ここでは、大戸屋が使用しないと明言している代表的な添加物をカテゴリごとに表形式でご紹介します。
保存料(19品目)
添加物名 | 用途(例) |
---|---|
安息香酸 | 清涼飲料水などの保存 |
ソルビン酸 | 漬物・菓子類の防腐 |
プロピオン酸ナトリウム | パンの防カビ |
デヒドロ酢酸ナトリウム | 調味料などの保存 |
ナイシン | ソーセージやハムの保存 |
※その他の保存料については、大戸屋公式:不使用食品添加物一覧でご確認いただけます。
着色料(14品目)
添加物名 | 用途(例) |
---|---|
食用赤色2号 | キャンディ・菓子類 |
食用青色1号 | ゼリー・ドリンク類 |
食用黄色4号 | 漬物・魚肉練り製品 |
食用緑色3号 | 洋菓子などの装飾 |
銅クロロフィル | 抹茶味菓子 |
※その他の着色料は、大戸屋公式:不使用食品添加物一覧でご確認いただけます。
調味料(アミノ酸等 31品目)
添加物名 | 用途(例) |
---|---|
L-グルタミン酸ナトリウム | うま味調味料(味の素など) |
グリシン | 甘味・味の調整 |
L-アラニン | 風味改良 |
DL-トレオニン | 栄養補助 |
L-プロリン | 味の深み付加 |
※その他の調味料は、大戸屋公式:不使用食品添加物一覧でご確認いただけます。
香料(指定添加物 156品目)
添加物名 | 主な用途 |
---|---|
アセトアルデヒド | フルーツ系の香り |
バニリン | バニラの香り |
エチルバニリン | 甘いバニラ香の代替 |
オイゲノール | クローブのような香り |
シトラール | レモン系の香り |
※その他の香料は、大戸屋公式:不使用食品添加物一覧でご確認いただけます。
3. 店内調理と素材へのこだわり
大戸屋は、創業当初から「店内調理」にこだわり、野菜の手切りや出汁の店内仕込みなどを実施してきました。しかし、近年の経営改革により、調理工程の一部にセントラルキッチン方式が導入されています。これは、調理時間の短縮や作業効率の向上を目的としたものであり、味に大きな影響を与えない一次加工に限定されています。
(1) 野菜の処理方法

以前は、各店舗で野菜を手切りし、薬品洗浄を避ける取り組みが行われていました。現在では、セントラルキッチンで一次加工された野菜が店舗に配送され、店舗での調理工程が簡略化されています。これにより、調理時間の短縮と品質の均一化が図られています。
(2) 出汁の仕込み方法

かつては、各店舗で鰹節を削り、出汁を仕込むなどの作業が行われていました。現在では、セントラルキッチンで一次加工された出汁が店舗に配送され、店舗での仕込み作業が軽減されています。これにより、作業効率の向上と味の安定化が実現されています。
(3) 素材の選定と調理法へのこだわり

大戸屋では、素材の選定にもこだわり、できる限り国産の食材を使用しています。また、素材本来の味を引き出すために、過度な味付けを避け、シンプルな調理法を採用しています。セントラルキッチンでの一次加工を取り入れつつも、店舗での最終調理においては、素材の良さを活かす工夫がなされています。
このように、大戸屋はセントラルキッチン方式を導入しつつも、店舗での調理工程を適切に残すことで、効率化と品質の両立を図っています。これにより、提供時間の短縮や作業効率の向上が実現される一方で、従来の「手作り感」や「家庭的な味わい」を維持しています。
4. 添加物の健康への影響と大戸屋の対応
保存料の一種・ソルビン酸は過剰摂取により白血球減少やコレステロール増加の可能性が指摘されています(出典)。また、グルタミン酸ナトリウムも高用量摂取時に胎児の脳発達へ影響を及ぼす可能性があるとの報告があります(J-Stage論文)。
大戸屋はこうしたリスクを踏まえ、食品添加物を排除する方針を実践しているのです。
5. 注意点と限界
(1) 完全無添加ではない
冷凍食品やドリンク類には一部添加物が使用されている可能性があるため、「完全無添加」とは言えません。
(2) アレルギーへの注意
アレルゲン情報は「公式サイト:店舗ごと」に掲載されていますが、コンタミネーション(交差混入)のリスクには注意が必要です。
6. 他チェーンとの比較:サイゼリヤ・ガストとの違い
チェーン名 | 添加物不使用方針 | 特徴 |
---|---|---|
大戸屋 | 明確に公表(保存料・着色料・調味料・香料) | 店内調理・素材重視 |
サイゼリヤ | 公表なし(情報は一部不明) | 低価格・素材の味を活かす |
ガスト | 公表なし(加工食材中心) | メニュー多様・利便性重視 |
大戸屋は明確な「無添加方針」と「店内調理」で他チェーンと一線を画しています。選ぶ基準として参考になるポイントです。
7. こんな人におすすめ!大戸屋の無添加メニューを選びたい人とは?

● 小さなお子様連れのご家庭
● 健康を気にする高齢のご家族
● アトピー・アレルギーが気になる方
● 健康志向・ナチュラル志向のビジネスパーソン
食事選びに迷ったときに使えるチェックリスト
✅ 店内調理や調理方法が、明記されている
✅ 保存料・着色料の使用が、はっきり示されている
✅ 原材料やアレルゲン情報を、確認できる
✅ 野菜・副菜が豊富で、栄養バランスが良い
✅ 味つけが控えめで、自然な味が感じられる
✅ 食後に「安心感」を、感じられる食事である
8. まとめ
大戸屋は、大手外食チェーンの中でも添加物対策に関して非常に高い基準を持ち、実際の店舗運営にもそれが反映されています。
- 保存料・着色料・調味料・香料を不使用(明確に公表)
- 店内調理で薬品処理を避け、素材の味を活かす
- 他チェーンと比較しても、添加物への対応は突出している
「外食でも、なるべく健康に気を配りたい」そんなあなたにとって、大戸屋は頼れる選択肢の一つになるはずです。