近年、健康志向の高まりとともに、日常的に使う生活用品の「成分」への関心が高まっています。特に歯磨き粉は、毎日使うものだからこそ、できるだけ体にやさしいものを選びたい——そんな声が多く聞かれるようになりました。
合成界面活性剤や防腐剤、香料などの添加物が、健康や環境に与える影響が注目され、自然派・無添加志向の消費者が増えています。これは食品だけでなく、歯磨き粉などのケア用品にも同様に及んでいます。
歯磨き粉は口腔内に直接使うもの。微量であっても体内に取り込まれる可能性を考えると、できるだけナチュラルなものを選びたいというのは自然な思いです。だからこそ「無添加」が今、選ばれてきています。
無添加歯磨き粉とは?避けたい成分とその理由

「無添加歯磨き粉」と聞くと、なんとなく体に良さそうなイメージはあるけれど、実際にどんな成分が使われていないのか、はっきり分からないという方も多いのではないでしょうか?
特に歯磨き粉は、毎日、しかも口の中に使うもの。使用する成分は歯や歯茎だけでなく、口腔内の粘膜から体内に吸収される可能性があるため、成分で選ぶことはとても大切です。
一般的な市販の歯磨き粉には、泡立ちや香り、保存性を高めるためにさまざまな合成成分が含まれています。それらは一見何でもないように思えますが、敏感な方にとっては刺激の原因になったり、長期的な使用によって健康への影響が懸念されることもあります。
ここでは、無添加歯磨き粉の定義と、私たちが日常的に避けたい添加物について、具体的に解説していきます。自然派やオーガニック志向の方はもちろん、家族みんなの健康を守りたいと考える方にとっても、ぜひ知っておきたい内容です。
2.1 一般的な歯磨き粉に含まれる添加物
「歯磨き粉は毎日使うものだけど、使う量は少量だし大丈夫」と思っていませんか?実は、多くの市販品には、泡立ちを良くしたり、見た目や香りをよくするための添加物が含まれています。これは敏感な体質の方にとっては刺激になったり、長期的な使用で健康への影響が懸念されることも。ここでは、よく使われる代表的な成分と、それぞれの目的・注意点について詳しく見ていきましょう。
- ラウリル硫酸ナトリウム:泡立ちを良くするが、粘膜刺激が強い
- パラベン類:防腐剤。アレルギーの原因になることも
- 人工甘味料(サッカリンNaなど):甘味付けだが、過剰摂取による健康リスクも
- 合成香料・着色料:見た目や香りを良くするが刺激やアレルギーの原因になることがある
2.2 無添加歯磨き粉が選ばれる理由
これらの成分を避けることで、刺激や副作用のリスクを減らし、子どもからお年寄りまで幅広い層が安心して使える製品となります。また、環境配慮型の商品も多く、サステナブルな選択肢としても注目されています。
ドラッグストアで手に入る無添加歯磨き粉のおすすめ
無添加歯磨き粉はネット通販だけでなく、身近なドラッグストアでも手に入ります。以下に代表的な商品を紹介します。
3.1 シャボン玉石けん 薬用せっけんハミガキ 80g
- 特徴:合成界面活性剤・防腐剤・フッ素不使用。無添加石けんを発泡剤として使用。
- 成分:炭酸Ca、水、グリセリン、シリカ、石けん素地、ハッカ油、ユーカリ油
- 価格:約616円(税込)
3.2 パックスナチュロン 石けんはみがき 120g
- 特徴:100%自然由来成分、合成成分不使用。ナチュラルで穏やかな使用感。
- 成分:炭酸Ca、シリカ、石けん素地、カラギーナン、天然精油
- 価格:約462円(税込)
3.3 arau.(アラウ)せっけんハミガキ 120g
- 特徴:家族で使えるやさしさ。香料・着色料・フッ素不使用。
- 成分:石けん素地、炭酸Ca、グリセリン、ハッカ油、ユーカリ油
- 価格:約418円(税込)
3.4 小林製薬 生葉 無研磨タイプ 95g
- 特徴:歯周病ケアに特化。無研磨設計で歯と歯茎にやさしい。
- 成分:生葉エキス、β-グリチルレチン酸、濃グリセリン
- 価格:約1,000円(税込)
3.5 バイオペースト ハミガキバイオペースト_マイルドフレイバー 60g
- 特徴:合成成分完全不使用。乳酸菌由来成分「バイオミネラル」配合。
- 成分:バイオミネラル、海塩、ヒドロキシアパタイト、ユーカリ油
- 価格:約2,000円(税込)
商品名 | 特徴 | 主な成分 | 価格(目安) |
---|---|---|---|
シャボン玉石けん 薬用せっけんハミガキ | 合成界面活性剤・防腐剤不使用。石けんベースで低刺激。 | 炭酸Ca、石けん素地、ハッカ油、ユーカリ油 | 約616円(税込) |
パックスナチュロン 石けんはみがき | 100%天然由来。やさしい泡立ちで、自然な使用感。 | 炭酸Ca、シリカ、石けん素地、カラギーナン | 約462円(税込) |
arau.(アラウ)せっけんハミガキ | フッ素・着色料・香料不使用。家族全員で使える。 | 炭酸Ca、グリセリン、石けん素地、天然精油 | 約418円(税込) |
小林製薬 生葉 無研磨タイプ | 歯茎ケア重視。無研磨&低刺激設計。 | 生葉エキス、β-グリチルレチン酸、濃グリセリン | 約1,000円(税込) |
バイオペースト ハミガキ | フッ素・研磨剤・合成香料完全フリー。乳酸菌配合。 | バイオミネラル、ヒドロキシアパタイト、海塩 | 約2,000円(税込) |
※お使いのドラッグストア等で取り扱いがあるかどうかは、事前にご確認くださいね。
無添加歯磨き粉の選び方のポイント
無添加歯磨き粉と一口にいっても、実際には成分や使用感、目的によってさまざまな種類があります。いざ選ぼうとすると「どれが自分に合っているのか分からない」と感じる方も。
ここでは、失敗しないためのチェックポイントや、自分のライフスタイル・お口の悩みに合ったアイテムを見つけるためのヒントを紹介します。成分表示の見方から、使用感、用途別の選び方まで、無添加初心者でもわかりやすく解説します。
4.1 成分表示のチェック
- 添加物(ラウリル硫酸Na、パラベンなど)の記載がないか確認
- 「石けん素地」「天然精油」などの表示があれば比較的安心
4.2 研磨剤やフッ素の有無
- 知覚過敏の方や子ども向けには「フッ素無配合」「研磨剤不使用」がおすすめ
4.3 自分に合った使用感を探す
- 泡立ちが少なくても効果は変わりません。好みの香りや味、清涼感で選ぶのもOKです。

まとめ
無添加歯磨き粉は、体にやさしいだけでなく、環境にもやさしい選択肢です。合成成分や過剰な化学物質を使わない製品は、排水として自然に流れる際の環境負荷を減らすことにもつながります。また、リサイクル可能なパッケージを採用するメーカーも多く、エシカル消費の一環として注目されています。
「自分のため」だけでなく、「未来のため」「地球のため」にも、毎日の歯磨きからできることは意外とたくさんあります。ドラッグストアで手に入る手頃な無添加歯磨き粉を選ぶことが、実はサステナブルな行動の第一歩かもしれません。
小さな選択が、大きな変化を生む。
今日から、無添加というやさしい選択を生活に取り入れてみませんか?