肌がカサついたり、ごわついたり、なんとなくハリがないと感じる…。それ、もしかすると「油分不足」が原因かもしれません。
スキンケアというと「保湿=水分補給」と思いがちですが、水分と油分のバランスが整ってこそ、肌は本来の美しさを発揮できるのです。
この記事では、肌の油分が不足することで起こるトラブルと、それを改善するための具体的なスキンケア方法を、分かりやすく解説します。
「乾燥肌に悩んでいる」「肌がごわつく」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
油分が不足すると肌はどうなる?
まずは、油分不足によって起こる肌トラブルを確認しましょう。以下のような症状がある場合、油分が足りていない可能性があります。
- 肌がカサカサしやすい
- 洗顔後すぐにつっぱる
- 小ジワやたるみが目立ちやすい
- 肌が硬く、ごわつく
- 化粧ノリが悪い
皮脂は「ただの脂」ではなく、肌のうるおいを守る大切なバリアの役割を果たしています。油分が不足すると水分も逃げやすくなり、乾燥やトラブルが起こりやすくなるのです。

水分と油分のバランスとは?
まず、この図をご覧ください。
肌状態 | 水分量 | 油分量 | 特徴 |
---|---|---|---|
理想的な肌 | 適度にある | 適度にある | うるおい・ツヤ・ハリがある |
水分不足 | 少ない | 普通〜多め | インナードライ、かさつき |
油分不足 | 普通〜多め | 少ない | ごわつき、つっぱり、小ジワ |
両方不足 | 少ない | 少ない | 乾燥、赤み、肌荒れしやすい |
肌の油分が不足している場合は、ただ水分を与えるだけではうまく保湿できません。
次に、油分不足を改善するための5つのステップを詳しく見ていきましょう。
1. 洗顔方法の見直しで皮脂を守る
洗浄力の強い洗顔料だと肌に必要な皮脂まで落としてしまい、油分不足を悪化させる原因になります。
優しい洗顔料を使う
洗浄力が強すぎる洗顔料(特にオイリー肌用)を毎日使っていませんか?
油分が奪われやすくなるため、「敏感肌用」や「低刺激」「弱酸性」などの表示がある洗顔料がおすすめです。
敏感肌の人は洗顔料選びも重要です。肌質や目的に合わない洗顔料を使うと肌に余計な刺激を与えたり、必要な油分・水分を奪ったりするため、肌荒れが悪化する原因になってしまいます。
出典:敏感肌研究所 by 資生堂 >敏感肌は予防が大事!正しい洗顔方法で美肌キープを目指そう!
ぬるま湯でやさしく洗う
熱すぎるお湯は皮脂を溶かし出してしまうため、32〜34℃程度のぬるま湯が理想的。
顔をこすらず、泡で包み込むように洗い、しっかりすすぎましょう。

2. 保湿ケアの強化で水分と油分をダブル補給
洗顔後のスキンケアは、「水分→油分」の順に重ねることで、保湿力が格段に高まります。
化粧水で水分を与える
まずは水分補給が基本です。ヒアルロン酸、セラミド、アミノ酸などの高保湿成分が入った化粧水を選びましょう。
肌にハンドプレスでじっくりなじませるのがコツです。
乳液・クリームで油分を補う
化粧水で与えた水分を逃がさないように、乳液やクリームでふたをすることが大切です。
特に油分が不足している肌には、少しこってりめの保湿クリームを選ぶとよいでしょう。

3. 美容オイルでバリア機能を底上げ
油分不足を感じている方には、植物由来のスキンケアオイルの活用もおすすめです。
ブースターとして使う(化粧水の前)
洗顔後、まだ肌が少し濡れている状態でオイルを数滴なじませると、角質がやわらかくなり、その後の化粧水の浸透がよくなります。
スキンケアの最後に重ねる
クリームのあとにさらに1滴オイルを重ねることで、水分と油分の蒸発を防ぐバリア効果が高まります。
スキンケアの前、後どちらを選択するかは、あなたの肌の状態で使い分けましょう。
化粧水で肌を整えたあとに使用すると、水分の蒸散をしっかり防いでくれます。
出典:ナイアード > 日々のこと >アルガンオイル >アルガンオイルの特徴や効果、どんな使い方がある?
肌がごわついて硬くなっている場合には、化粧水の前に使用するのがおすすめです!肌が柔らかくなるため、その後のスキンケア成分のなじみが良くなります。

4. 肌質に合ったスキンケア製品を選ぶ
油分不足の改善には、自分の肌に合ったアイテム選びも欠かせません。
肌の状態で使い分ける
- 乾燥がひどい → 油分の多いクリームやバーム
- ベタつきもある → 軽めの乳液やジェルタイプ保湿
「乾燥しているのにテカる」という方は、インナードライの可能性もあるため、水分と油分のバランスが取れたアイテムがおすすめです。
成分表示をチェックする
「ヒアルロン酸」「セラミド」「スクワラン」「コレステロール」など、皮脂構成に近い保湿成分が含まれているものは、肌に自然になじみやすく、バリア機能の強化にもつながります。

5. 生活習慣を見直すことで根本改善
肌の油分バランスは、スキンケアだけでなく生活習慣にも大きく左右されます。
水分をこまめに摂取する
体内が乾いていると、肌にも影響が出ます。1日1.2リットル以上の水分を目安に、白湯や常温の水をこまめに飲みましょう。
質の良い睡眠をとる
夜10時〜深夜2時の「肌のゴールデンタイム」に質の良い睡眠をとることは、皮脂分泌や肌再生を促す成長ホルモンの分泌を助けます。
寝る前のスマホやカフェインは控え、静かな環境で眠る準備を整えましょう。

今日からできる!油分不足改善のステップまとめ
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1. 洗顔の見直し | 低刺激な洗顔料+ぬるま湯 | 皮脂を落としすぎない |
2. 保湿強化 | 化粧水+乳液・クリーム | 水分と油分を重ねて保湿 |
3. 美容オイル活用 | ブースターや仕上げに使う | バリア機能の底上げ |
4. アイテム選び | 肌質・季節に合った製品を | 成分チェックも大切 |
5. 生活習慣改善 | 水分摂取+良質な睡眠 | 肌の内側から整える |
まとめ:油分を“補う”だけでなく“守る”意識を
肌の油分不足は、ただ「クリームを塗ればOK」ではなく、洗顔・保湿・成分・生活の見直しが必要不可欠です。
油分は肌にとって天然のバリア。しっかり守りながら、必要に応じて適切に補っていくことが、美肌への近道となります。
今日から少しずつ取り入れられることから始めて、つっぱらない、なめらかな肌を目指しましょう。日々の積み重ねが、あなたの肌に自信を与えてくれるはずです。