「健康に良さそう」として人気を集めているコールドプレスジュース。美容やダイエットを意識する人の間では、朝食代わりやファスティング中の栄養補給として定番になっています。
しかし最近、「コールドプレスジュースは体に悪いのでは?」という声もちらほら聞かれるようになってきました。
実は、飲み方や取り入れ方を間違えると、思わぬ健康被害や栄養の偏りにつながることもあるのです。
この記事では、
- コールドプレスジュースが注目される理由
- 体に悪いと言われる本当の原因
- 正しい飲み方と注意点
について、わかりやすく解説していきます。
コールドプレスジュースとは?
まずは、コールドプレスジュースの基本をおさらいしましょう。
コールドプレスジュースとは、野菜や果物を低速で圧力をかけて搾汁する製法で作られるジュースのこと。加熱処理を行わないため、酵素やビタミンC、ポリフェノールといった熱に弱い栄養素が壊れにくいのが特徴です。
一般的なジューサーやミキサーで作るジュースとは違い、素材の栄養を丸ごと摂れるという点で、美容や健康意識の高い層に人気です。
ただし、この「健康に良い」というイメージが一人歩きしすぎると、かえって体に悪影響を及ぼすこともあるのです。
なぜ「体に悪い」と言われるのか?
血糖値の急上昇につながる可能性
コールドプレスジュースは、飲みやすくするために果物の割合が多くなりがちです。たとえば、りんごやパイナップル、オレンジなどをベースにすることで自然な甘みが生まれますが、それにともない果糖の量も増えます。
空腹時にこうしたジュースを飲むと、血糖値が急激に上昇し、その後のエネルギー切れで強い眠気やだるさを感じることもあります。
糖尿病予備軍の方や、血糖コントロールが気になる方には注意が必要です。
食物繊維がほとんど含まれていない
コールドプレス製法では、果実や野菜の繊維を除去してジュースだけを抽出します。つまり、健康に欠かせない食物繊維が極端に少ないのです。
その結果、次のようなデメリットが考えられます。
- 腸内環境が整いにくくなる
- 満腹感が続かないため間食が増える
- 血糖値のコントロールが難しくなる
「栄養たっぷりだから体にいいはず」と思っていても、実は繊維不足によるトラブルが隠れているケースもあるのです。
保存状態によっては衛生面のリスクも
コールドプレスジュースは加熱殺菌を行わないため、非常にデリケートな飲み物です。
- 冷蔵管理が甘いと雑菌が繁殖しやすい
- 賞味期限が短い
- 常温での持ち歩きには不向き
市販のものでも「飲んだあとにお腹が痛くなった」という声もあり、保存状態や取り扱いには細心の注意が必要です。

ダイエットに逆効果?
たんぱく質不足による筋肉の減少
ジュースだけの生活を数日続けると、たんぱく質が圧倒的に不足します。これにより筋肉量が減り、代謝が下がる原因になります。
代謝が落ちると、リバウンドのリスクが高まり、かえって太りやすい体になることも。
終了後の暴食につながることも
固形物を摂らずに過ごす日々が続くと、終了後には反動で暴飲暴食に走ってしまうケースがよくあります。
「せっかく減った体重がすぐ戻ってしまった…」という失敗談も多く、計画的に行わなければ、逆効果になりかねません。
正しく飲めば味方になる!コールドプレスジュースのメリットと飲み方
忙しい朝に効率よく栄養補給
仕事や育児で時間がないとき、コールドプレスジュースは短時間でビタミンやミネラルを摂れる便利な選択肢です。
特に野菜をあまり摂れていない方にとっては、手軽な栄養サポートになります。
胃腸にやさしく、消化の負担が少ない
風邪気味のときや食欲がないときなど、固形物を受け付けないタイミングにもぴったりです。胃腸への負担が少ないため、体を労わりたいときには効果的な一杯となるでしょう。

「体に悪い」を防ぐための飲み方の工夫
食事の代わりではなく、補助として飲む
ジュース単体では栄養が偏りがちです。できるだけ、たんぱく質や食物繊維を含む食事と一緒に摂るようにしましょう。
果物よりも野菜多めのものを選ぶ
甘くて飲みやすいジュースは糖質も高め。ケール・セロリ・にんじんなど、野菜メインのジュースを選ぶことで、血糖値の急上昇を防げます。
空腹時の摂取は避ける
空腹時にジュースを飲むと、血糖値が急激に上昇してしまいます。食後のデザート感覚や間食としての取り入れ方がおすすめです。
手作りでカスタマイズするのもあり
自宅でスロージューサーを使って作れば、好みの材料で糖分控えめなレシピが可能になります。保存状態も自分で管理できるので、より安心です。
体調を崩した人も
実際に「コールドプレスジュース 体に悪い」と感じた人のリアルな声をいくつか紹介します。
「ファスティング目的で3日間ジュースだけ飲んでいたら、2日目で強烈な頭痛と吐き気が。無理せずやめました」(30代女性)
「野菜不足解消のため毎朝飲んでたけど、逆に昼前には空腹とだるさで集中できず…。野菜スープに変えたら調子が良くなった」(40代男性)
こうした体験談からもわかるように、自分の体質や生活リズムに合わせた取り入れ方が大切です。
まとめ:体に悪いと決めつけず、賢く使おう

「コールドプレスジュースは体に悪い」と言われる理由は確かに存在します。特に、糖質過多や栄養の偏り、衛生面など、気をつけるべき点は多くあります。
しかし、それらを理解した上で、補助的に取り入れたり、材料やタイミングを工夫したりすれば、健康的な食生活の一部として活用することも十分可能です。
大切なのは、「健康に良さそうだから」ではなく、自分の目的と体に合っているかを見極めること。正しい知識をもって、コールドプレスジュースをあなたの生活の味方にしていきましょう。